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フィギュアスケートの採点が信用できない? [スポーツ]

ソチ五輪のフィギュアスケート女子はロシアのソトニコワ選手が前回のバンクーバー五輪の金メダリストのキム・ヨナ選手(韓国)をフリーの演技で逆転して金メダルに輝いて終わりました。

~調査では98.5%が採点に疑問を~

sochi123プロジェクト主催のアンケートで12月26日に始まった「フィギュアスケートの採点を信用していますか?」というアンケートに、4000件以上の人が答えていて、その98.5%が信用できないと回答しています。

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なぜ信用されなくなったのか?


これは、2002年のソルトレーク五輪での出来事が思い浮かぶのではないでしょうか。

ソルトレーク五輪で、ペアのフリーが行われたのですが、わずかなミスがあったロシアペアが優勝し、ミスがなかったカナダペアが銀メダルとなったのです。これに北米のメディアがミスがなかったカナダペアが優勝できないのはおかしいと、報道を始めます。

そして、ISU(国際スケート連盟)の技術委員会でフランス人ジャッジのルグーニュ氏が不正を認める発言をしたのです。しかし、結局のところ、ルグーニュ氏は署名入りの文書で「圧力は存在せず、自分はロシア組の優勝を確信している」と表明しました。

しかし、北米のマスコミはこれに納得できずにさらに報道が過熱してゆきます。これを受けてISUのオッタビ・チンクワンタ会長が独自の行動を表明し、「フランスの審判員に不適切な行為があった」という理由でフランスの審判員の判定を取り消して、1位を付けたジャッジを4対4の同数としてカナダペアにも金メダルが授与するということがあったのです。

そして、翌日にISUは「数日以内に新しい採点システムを提案する」と表明しました。

新しい採点方法は水面下で作られた


しかし、現在の新しいフィギュアスケートの採点法は、このソルトレーク五輪をきっかけに作られたのではありません。北米メディアが、カナダペアが優勝できないのはおかしいと順位に異論を唱えている最中の1週間で、チンクワンタ氏の指示を受けたデビッド・ドレ氏(現ISU副会長)が何人かの協力者とともに水面下で作ったものなのです。そのために、北米メディアが異議を唱えてからわずか1週間で新しい採点システムが発表できたわけなのです。

水面下というのは、当時のフィギュアスケート部門の責任者で、副会長だった日本の久永勝一朗氏には一切知らせずに新採点法の原案が作られたからなのです。

この新しい採点法はいつの間にかルールの改変を伴う新しいジャッジシステムとして運用されたのですが、匿名採点の懸念を抱いていたアメリカや日本は理事会から締め出されたという経緯があるのです。

~内紛で終息~
この事態に日本スケート連盟は抗議文を送っています。また、日米のスケート連盟はISUから脱退し、新団体を設立する動きを見せたのですが、日本では、当時、スケート連盟の不正経理問題が発覚して久永氏が失脚し、アメリカではISUに残るべきだという一派と新団体を作るべきだという一派が対立して内紛し、新団体設立はとん挫する形で終息し、現在の採点法が取られることになったのです。

匿名の採点法の欠陥


新しい採点法は、匿名で行なわれます。そのために、個人的な裏取引を防ぐのには効果があるかもしれませんが、ISU時代がどこかの地域・国と取引を行えば、不正は防げないのです。

この例として挙げられるのかどうかの判断は軽々しくできませんが、しかし、2010年のバンクーバー五輪で起きた男子フィギュアスケートの「4回転論争」というものがあります。

それは、銀メダルに終わったロシアのプルシェンコ選手が記者会見で4回転をやらない優勝者ということに対して不満を口にしたのです。この発言が波紋を呼び、また、バンクーバー五輪直前にアメリカ人ジャッジのジョセフ・インマン氏が、4回転を得意とするプルシェンコ選手とフランスのブライアン・ジュベール選手の演技構成点の格付けを考え直すように求めたメールを60人ものジャッジに送っていたことが白日の下にさらされ、欧米で騒動となっていました。

しかし、ISUはインマン氏に対して何ら警告すら行っていません。

また、女子でもおかしな採点が起きました。女子の祭典を担当した韓国のイ・ジヒ氏が韓国の東亜日報の取材で「多くのは審判が新しい採点方式以前のやり方で減点したために高い点数が出なかった。しかし、キム・ヨナの卓越な演技を見た後、加算点を十分に活用しようという雰囲気が作られた。それもキム・ヨナに限ってのことだ」と語り、「220点台も夢ではない」と発言しています。

バンクーバー五輪での女子フィギュアスケートの優勝者は韓国のキム・ヨナ選手で、得点が228.56という信じられない数字で優勝したのです。

フィギュアスケートの採点は、技術点と演技構成点からなっています。キム・ヨナ選手は、トリプルループジャンプが飛べないので技術点はそれほど高くないにもかかわらず、できばえ点は16.51という不可解な高得点となり、技術点が74.73というとんでもない点数をたたき手出し、また、演技構成点は、男子優勝者のパトリック・チャン(カナダ)選手の演技構成点より高い点数で優勝したのです。

そして、今回のソチ五輪。果たして、ロシアびいきが行われたのかどうかは解かりませんが、最も難易度が高かったと思われる浅田真央選手のフリーの演技がほぼ完璧だったにもかかわらずに小さいですがミスがあった金メダリストのソトニコワ選手よりフリーの得点が低いというのに納得がゆかないという人も少なくないと思います。

以上の経緯があって、採点競技、特にフィギュアスケートの採点に疑問を持つ人がほとんどなのではないでしょうか。

次の韓国・平昌五輪で、フィギュアスケートの採点方式が技術重視に改変が行われるのかどうかは解かりませんが、平昌五輪ではもう不可解な採点でなく、見ている人誰もが納得する採点で競い合って欲しいものです。








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