マナー違反を意識したことはある？写真を撮るフードポルノへの風当たり

「フードポルノ」とは、レストランなどで出された料理を写真に撮ってSNSに投稿する行為のことで、これは「最高の宣伝」になると歓迎する向きもありますが、撮影の際のマナーの悪さからフランスのシェフが苦言を呈していて、問題となっています。

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仏シェフが批判

英テレグラム紙によれば、フランスの一流レストランのグループが、フードポルノの流行やスマートフォンでの料理の撮影を禁止する動きを見せていると言います。あるフランスのシェフは「写真を撮影しソーシャルメディアに投稿やコメントをしている間に料理が冷めてしまう」と、地元紙にフードポルノに対して批判的な意見を述べています。

また、フランス南部の町にある三ツ星レストランシェフも客の気分を害さないように料理の撮影を禁止しようと検討している、とテレグラフ紙が報じています。そのシェフによりますと、「写真が共有されると、皆が料理を見たときの驚きがなくなってしまう」と語っています。そして、撮影された料理で「誰かに真似されることを考えれば、知的財産権の侵害でもある」と批判しています。

SNSに料理の写真を投稿する人は増加の一途

フェイスブックなどには、自分で作った料理を投稿する人が多く見られ、それは、年を追うごとに増えているように見えます。また、隠れ家的なお店がグルメ情報サイト「食べログ」に掲載されて、営業方針に反していると削除を求めましたが、それに応じなかったので、お店側がサイトの削除と330万円の損害賠償を求めてサイト運営会社「カカクコム」を相手取り、大阪地裁に提訴したという事例が日本で穂も既にあります。

お店の料理を無断で撮影するという行為

お店で出された料理を無断で撮影してソーシャルメディアに投稿する行為は果たして、許されるのでしょうか。料理人の立場からすれば、無断で料理を撮影されることは気分がいい筈がありません。一言、撮影してもいいのかどうかをお店の人に許可を取ることが、料理を撮影するときの最低限のマナーだと思います。そうでなければ、原則、お店での撮影禁止というように考えた方がいいと思います。腕を揮った料理を一番美味しく食べられるときを見計らって出される料理を、すぐに食べずに写真撮影に熱中し、その写真をサイトに投稿したりコメントしたりしていたならば、せっかくの料理の美味さも半減してしまいます。それは料理人に対して失礼千万なことこの上ありません。

フードポルノに対する風当たり

ネットでは、このフードポルノに対して批判的な意見が多数を占めています。料理を写真撮影するのは、傍から見ていても気分が悪いというのです。さらに、お店にしてみれば、例えば大阪地裁に提訴した隠れ家的なお店の方針にも関わらずに、お店の勝手に情報が衆目に晒されてしまうことは、お店に対する侮辱でしかありません。そんな失礼なことは普通の神経の持ち主であればできない筈なのですが。また、その行為を目にする他のお客さんの気分も害していることを考えれば、お店での料理の撮影は原則禁止するに限ります。

そもそもフードポルノという言葉に料理人の批判が込められているように思います。

タグ：フードポルノ マナー