ホットリンク株のインサイダー取引疑惑の真相

2ちゃんねるの書き込みデータを分析するサービスを提供する東証サマーズ上場のIT企業、ホットリンクがネットで「祭り」状態になっていると言います。それはホットリンクの社長が2ちゃんねるのデータ取得トラブルの発表前に保有する株を大量には売却していたことが解かったためです。

株売却はインサイダー？

このホットリンクの社長がトラブル発表前に大量の保有株を売却するという行動が、インサイダー取引に当たるのではないかと疑惑がもたれています。ホットリンク側では当然否定していますが、データ取得トラブル発表してからホットリンクの株価は下落しています。

この時に、2ちゃんねる運営内部で何か問題が発生していたようで、2ちゃんねるの運営に関わっていたひろゆき氏に関してツイッターで、2ちゃんねるに別れを告げたの噂がとネットを駆け巡り、ひと騒動になりました。

ホットリンクは、ひろゆき氏が役員をしている「未来検索ブラジル」などと独占契約して2ちゃんねるのデータを取得していましたが、ホットリンクの社長が株を売却した段階でひろゆき氏とホットリンクとの間でトラブルになっていたとされ、それが2月19日のことです。

2ちゃんねるのサーバダウン

ホットリンク社長は2月19日に8万株(分割後の40万株相当)も売却していたことが解かることになるのですが、これは2月19日の株価で計算すると11億円余りになる巨額なものです。この2ちゃんねるのデータ取得でのトラブルが生じていることをホットリンクが発表したのは、3月3日です。2ちゃんねるのサーバがダウンしたのは、2月19日の午前4時ごろだとみられ、8万株は時間外取引で売却されたのです。

この株の売却が発表されたのが、3月3日です。株の売却に関してホットリンク側は、この時に長期保有を意図する外国の機関投資家向けに売却したと説明していますが、どう見てもおかしいことは歴然としています。しかも、3月3日時点ではまだ、2ちゃんねるに関しては何の発表もしていません。

ネットは「祭り」状態

ホットリンクが2ちゃんねるのデータを取得できなくなっていることを発表したのは3月6日になってのことです。その影響は、軽微なもので業績に影響は及ばないとしていますが、この間に株価は下落を続け、8万株は4月4日の株価では7億円余りとなり、差し引き4億円ほど、ホットリンクの社長は株価下落からの損失を免れたことになります。

これが明らかになると、ネットでは「祭り」状態となり、ホットリンクに対して批判的な意見ばかりが目立つようになりました。これはインサイダー取引に当たるのではないかとの指摘が相次いだのです。2ちゃんねるのデータ取得トラブルに見舞われた時点でそのことを発表せずに、極端に言えば社長一人だけ、ホットリンクの保有株を8万株も売り抜けたのです。

このことに関して証券業界関係者は「望ましくない取引」と指摘しています。

しかし、現段階では、インサイダー取引と判断するには証拠が足りないと言います。それは、株価が下がることが予見できたのかどうかということに関係しているようです。しかし、2ちゃんねるで何かトラブルがあり、そのことを発表する前に保有株を大量に売却し、損失を免れたということは、批判を受けて当然に見えます。

そして、ひろゆき氏の2ちゃんねる乗っ取りと新しい掲示板を運営するという宣言。以上の事を見ると、2ちゃんねる内部で最早修復不可能な軋轢が生じ、一人ひろゆき氏のみが2ちゃんねるを捨てて飛び出したように見えます。事態は巨額なお金が絡んでいます。お金の切れ目が運の尽きなのかもしれません。2ちゃんねるの存続とひろゆき氏が新しく運営を始める掲示板の行く末にネット民のみならず、多くの人が見守っています。

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